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O11-08 : 高速シークエンサーを活用した土壌病害微生物診断システム
Posted On 20 10月 2014
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1Genomedia(株)
栽培圃場において、土壌伝染性の作物病害を引き起こす病原微生物の混入は、大規模な被害をもたらす可能性がある。そのため、病原微生物の高精度な検出とそのリスク判定は、安定的な作物生産のために重要な課題である。一般に、病気が発症して作物に何らかの症状が認められれば、その症状から病原微生物の種類を推定し、推定した病原微生物のゲノム配列や遺伝子配列からPCR法などにより病原微生物を同定することは可能である。しかし、本来的には作物に症状が認められる前段階から病原微生物のリスクを検出し、予防的対策を検討できる事が望ましい。その場合、病原微生物を推定する手がかりがないため、微生物叢を網羅的に検出する必要がある。我々はこれまで、高速シークエンサーを活用して土壌中の微生物叢を網羅的に解析し、微生物叢の解析結果からどのような病害リスクが有るかを予測するウェブシステムの構築に取り組んできた。構築した土壌微生物診断システムでは、相同性検索によって同定された菌種を土壌病害微生物種データベースの情報と照らし合わせ、一致する病原菌種を、引き起こしうる病気名、症状、宿主などの情報を付加してアウトプットする。現在、病害圃場の土壌サンプルを利用し、診断に必要なシークエンスデータ量や診断精度の検証を進めている。本発表では、システムの紹介と病害圃場土壌サンプルでの検証結果について報告する。
keywords:土壌微生物,,,,