JS14-1:

Candidatus Methanogranum caenicola: 未培養系統群Group E2に属する新規メタン生成アーキアの発見

飯野 隆夫 理研BRC-JCM 近年まで、Thermoplasmata綱は好気性の好酸性硫酸塩還元菌のみで構成されると考えられてきた。それらは酸性環境や温泉環境といった極限環境に棲息するが、群集構造解析などにより、動物腸管や嫌気発酵槽など様々な環境にもThermoplasmata綱に属するアーキアが棲息し、巨大な系統群を構成することが徐々に明らかとなってきた。しかし、それらアーキアがどのような性状を有し、生態的役割を果たしているか全く不明である。そこで、メタン発酵リアクターからThermoplasmata綱の未培養系統群に属する新規アーキアを培養することを目的とし
Posted On 06 10月 2015
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JS14-2:

温室効果ガス削減:牛ルーメンからのメタン発生とその削減に向けて

小林 泰男 北海道大学大学院農学研究院  ウシに代表される反芻動物は、上部消化管に複胃を有し、中でも第一胃(ルーメン)に多様な微生物群を形成することで、摂食した繊維質の分解を微生物にゆだねている。この嫌気的ルーメン微生物発酵下では代謝性水素の主要処理物としてメタンが生成される。可燃ガスであるメタンはあい気(ゲップ)として体外へ放出されるため、飼料エネルギーの損失となる。過去半世紀にわたり、もっぱら飼料エネルギー利用効率改善という視点で反芻家畜からのメタン低減が研究対象になってきた。ところが、メタン低減は近年の温暖化論議の中で大きな注目を集めるようになった。その理由
Posted On 06 10月 2015
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JS14-3:

未利用エネルギー資源開発への地圏微生物学の挑戦

眞弓 大介1, 玉澤 聡2, 玉木 秀幸2, 前田 治男3, 若山 樹, 五十嵐 雅之3, 鎌形 洋一2, 坂田 将1 1産総研・地圏資源, 2産総研・生物プロセス, 3INPEX  天然ガス資源としてのメタンは人類にとって「良いメタン」である。そのような良いメタンは油田やガス田、炭田、海底下メタンハイドレートなど地下に広く分布しており、そのうちの大部分は地下の(堆積)有機物が地熱によって分解され生成する熱分解起源のメタンとされる。一方で、堆積有機物の微生物分解によって生成した微生物起源のメタンは可採天然ガス資源量の20%以上を占める。現存する微生物起源のメタンは
Posted On 06 10月 2015
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JS14-4:

メタン生成アーキアと細胞外電子伝達

加藤 創一郎1,2,3 1産業技術総合研究所, 2北海道大学, 3東京大学 「細胞外電子伝達」は微生物の代謝機構の一つであり、微生物細胞と細胞外の固体状物質との電子授受反応を可能にする機構である。近年、微生物の細胞外電子伝達能を利用したエネルギー変換、物質生産、環境浄化に関する研究が盛んにおこなわれている。メタン生成アーキアはメタンを生成することで生育に必要なエネルギーを得るが、そのエネルギー(電子)源としては水素、ギ酸、酢酸、およびメタノール等の単純なメチル化合物といった、ごく限られた基質しか利用できないと考えられていた。しかし近年の研究により、ある種のメタン生
Posted On 06 10月 2015
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