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P11-2 : モウソウチクの微粉砕による製パンへの応用
Posted On 20 10月 2014
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1北九州市立大・院・国際環境工, 2北九州市立大・国際環境工学
【目的】福岡県北九州市では定期伐採で切り出された竹(モウソウチク)の処理が問題となっている。モウソウチク稈には、乾燥100gあたり94.2gの食物繊維が含まれている。また、近年健康への関心の高まりから食物繊維が見直され、中でもファイバーブレッド が注目されている。そこで、本研究では竹の新たな用途開発として食用化を目的に、モウソウチクを微粉砕したもの(以下、竹粉)をパン生地に添加して、その製パン性を検討した。
【実験方法および結果】モウソウチクはプレス法により微粉末化し((株)セイシン)、平均粒子径が153.8 μm、53.6 μm、28.4 μmの3種類の竹粉を用意した。パン生地は市販強力小麦粉(日清製粉(株))あるいは竹粉添加小麦粉・砂糖・食塩・ドライイースト(日清製粉(株))・無塩バター・水をすべて加え手で500回混捏し、調製した。調製したパン生地は非冷凍生地と冷凍生地に分け、それぞれの生地の製パン性について日本イースト工業会のパン用酵母試験法に基づき実験をおこなった。シリンダー法による生地膨張力試験では、両生地において、いずれの粒度の竹粉で10 %添加までは竹粉無添加と同じような膨張力を示し、20%以上添加で膨張力は著しく低下した。非冷凍生地において焼成後のパンの外観から形均整と皮質、内相からすだち、色相、触感を採点し、総合点を算出して品質評価をおこなった。その結果、いずれの粒度において竹粉添加量に比例し総合点は減少した。しかし、粒度で比較すると総合点に明確な差は認められなかった。
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