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P22-12 : 陽熱処理歴の有無がアンモニア酸化細菌・古細菌群集構造に及ぼす影響
Posted On 20 10月 2014
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1中央農総研セ・土壌肥料
【方法】中央農研内の人工圃場(淡色黒ボク土、多腐植質黒ボク土、灰色低地土)に陽熱処理区及び無処理区を設けた。陽熱処理の翌年に採取した土壌試料に塩化アンモニウムを添加して45℃で培養を行い、硝化能を調査した。また、陽熱処理区の45℃での硝化能が最も高かった淡色黒ボク土について、MPN法により30℃および45℃で活性を有するアンモニア酸化菌の計数を行った。さらに、amoA遺伝子を標的としたPCR-DGGEにより、AOBおよびAOAの群集構造解析を行った。
【結果・考察】いずれの土壌についても、陽熱処理区の方が無処理区よりも45℃条件下における硝化能が高かった。淡色黒ボク土の無処理区において、45℃で活性を有するアンモニア酸化菌数は、30℃で活性を有するアンモニア酸化菌数よりも顕著に低かった。一方、45℃で活性を有するアンモニア酸化菌数は、陽熱処理区の方が無処理区よりも高かった。また、いずれの土壌についても、AOB・AOAともに陽熱処理歴の有無で群集構造が異なっていた。以上の結果より、陽熱処理によりアンモニア酸化菌の群集構造が変改、45℃でも硝化能が低下しなくなることが示唆された。
keywords:陽熱処理,硝化能,アンモニア酸化細菌,アンモニア酸化古細菌,PCR-DGGE