P19-06 : Dehalococcoides sp. UCH007株を用いたバイオオーグメンテーションのための技術開発
Posted On 20 10月 2014
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1NITE・NBRC, 2大成建設・技セ, 3長岡技科大
本研究では、国内で初めて純粋分離に成功したDehalococcoides属細菌 UCH007株を塩素化エチレン類汚染帯水層に導入するバイオオーグメンテーションの技術開発を行っている。Dehalococcoides属細菌は難培養微生物であり純粋培養で大量培養することが難しかったため、UCH007株の増殖を促進させる微生物株(UCH001株またはUCH003株)との混合培養による培養方法を検討してきた(第29回日本微生物生態学会大会)。
本報告では、Dehalococcoides属細菌UCH007株を単独で大量培養する技術の取り組みについて紹介する。UCH007株は、培地成分に改良を加えることによって純粋培養による菌体濃度を107個/ml程度まで増加できることが示された。一方、純粋培養には、培地に添加したトリクロロエチレンやcis-1,2-ジクロロエチレンの全てがエチレンまで完全に脱塩素化されず、塩化ビニルモノマーが蓄積する課題が存在することも明らかとなった。
我々は、UCH007株の大量培養を確立して、UCH007株単独でのバイオオーグメンテーションを目指しており、「微生物によるバイオレメディエーション利用指針」の適合確認を申請する予定である。
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