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P16-21 : 好塩性細菌Halomonas sp. O-1 のPHA合成酵素遺伝子群の機能解析
Posted On 20 10月 2014
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1北九州工専・物質化学工, 2東工大・院・総合理工
【緒 言】 Polyhydroxyalkanoates (PHA)は微生物の菌体内にエネルギー貯蔵物質として蓄積されるポリマーの1種で生分解性プラスチックとして利用が期待されている。当研究室では海水中から中度好塩性細菌Halomonas sp. O-1を分離し、PHA合成酵素について研究を行っている。今回、本菌のPHA合成酵素遺伝子phaCの上流に位置する遺伝子phaP1およびphaP2の機能解析を大腸菌組み換え体にて行った。PhaPはphasinタンパク質として細胞内PHA顆粒形成に寄与する分子として知られている。
【方法・結果】 Halomonas sp. O-1のPHA合成酵素遺伝子オペロン全長phaP1P2Cをモノマー供給に必要な遺伝子phbA、phbBを含むプラスミドpGEM”ABexに組み込み、Escherichia coli JM109により発現させてPHA合成能について検討した。37℃、120rpmでフラスコ培養した菌体増殖を濁度測定でモニターし、48時間までのPHA合成量を2~8時間毎にHPLCにより測定した。その結果、菌体増殖には、phaC単独組み換え体とphaP1P2C組み換え体に有意な差はなかった。しかし、PHA蓄積量は14時間を境にphaP1P2C組み換え体が上回り、24時間で最大で1.6倍の差が生じた。この結果からE. coli 組み換え体において、Halomonas sp. O-1のphaP1, phaP2はPHAの蓄積量を増大させる機能をもつ。
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