Previous Story
O12-05 : 好熱性繊維状鉄還元細菌の細胞外電子伝達能および細胞繊維導電性
Posted On 20 10月 2014
Comment: Off
1理研・環境資源科研究セ, 2東大・院・工・応用化学
異化的鉄還元能は広く原核生物に分布する能力であり、鉄還元微生物の中には電極を電子受容体として利用し電流を産生するものが存在する。我々はこれまで、電気化学的手法を用いることで、Chloroflexi門に属する繊維状鉄還元細菌(Ardenticatena maritima 110S株)において、その細胞外電子伝達能を確認している。また、非導電性アモルファス鉄 (ferrihydrite) を培養系に添加することにより、生成する電流値が上昇を観察した。これは110S株が不導体ミネラルに電子注入をすることで、電気的な細胞‐ミネラルネットワークを形成した結果であると推測された。また、細菌繊維内に還元力の局在があることを確認した。本発表では、微小電極を用いて評価した110S株の細胞繊維導電性とともに、繊維内還元力局在から解析した細胞‐ミネラルネットワーク形成による110S株の生残戦略に関して議論したい。
keywords:multicellular filamentous bacteria,electricity-generating bacteria,Chloroflexi,conductive filament,