P25-19 : 地衣類共在バクテリア相と生物地理

柏原 克彦1,伊村 智3,植竹 淳2,3,中井 亮佑4,長沼 毅1 1広島大・院生物圏科学, 2情報・システム研究機構 新領域融合研究センター, 3極地研, 遺伝研, 地衣類は世界の陸域に最も広範囲に分布する目に見える生物である。寒冷地や乾燥地、火口など他の生物がほとんどいない極限環境にまで生息している。地衣類は菌類が構造体を、共生藻類が光合成産物を提供しあう共生関係であるが、近年の研究では第三のメンバーとしてバクテリアの存在が指摘されている。しかし、地衣類共在バクテリアの種組成や地理的特性などの知見は不足している。  本研究では南極・昭和基地周辺の氷河周縁域およ
Posted On 20 10月 2014
, By

P25-20 : 一酸化二窒素生成活性を有する土壌糸状菌の内生細菌保有に関する研究

水上 沙紀1,太田 寛行1 1茨城大・院農, 2, 3, , 先に、佐藤らは畑地土壌より分離したN2O生成活性をもつ糸状菌Mortierella elongata FMR23-6I-B1株が菌糸内部にBurkholderiaceae科に属する細菌を保有していること、また、牛糞スラリー長期連用畑地土壌より分離した糸状菌株において、N2O生成活性を有する菌株が多数あることを報告した。本研究ではN2O生成活性を有する糸状菌分離株コレクションで、内生細菌の保有状況について明らかにすることを目的とした。供試糸状菌株は、九州沖縄農業研究センター・都城研究拠点の長期ス
Posted On 20 10月 2014
, By

P25-31 : シロアリ腸内原生生物が有する糖質加水分解酵素の多型解析

米山 真吾1,行仕 圭祐2,天野 公貴1,雪 真弘3,飯田 敏也4,大熊 盛也3,4,宇井 定春2,野田 悟子2 1山梨大・工生命工, 2山梨大・院医学工・生命工, 3理研・バイオマス工学研究プログラム・バイオマス研究基盤チーム, 理研・バイオリソースセンター・微生物材料開発室, 背景:食材性昆虫である下等シロアリの後腸内には原生生物が共生し、効率的な木質分解の役割を担っている。しかし、腸内原生生物は難培養性で、個々の機能や有する木質分解酵素については不明な点が多い。本研究では、共生系で高発現量している糖質加水分解酵素ファミリー(GHF)7,10,45遺伝子につい
Posted On 20 10月 2014
, By

P25-32 : ゴエモンコシオリエビのエサは胸毛で飼うバクテリアである

和辻 智郎2,山本 麻未1,2,元木 香織1,2,羽田 枝美2,上田 賢志1,高木 善弘2,川口 慎介2,高井 研2 1日大・生物資源・応用生物, 2(独)海洋研究開発機構 基幹研究領域 深海・地殻内生物圏研究分野, 3, , 世界の深海熱水域には体に微生物を付着させて共生(外部共生)するエビやカニやゴカイが存在し、現在その外部共生菌の役割に高い関心が寄せられている。これまでに、我々は沖縄の深海熱水域に生息するゴエモンコシオリエビを用いて外部共生菌相に独立栄養性化学合成細菌やメタン酸化細菌が含まれることを明らかにしている。また、深海外部共生研究に生きた宿主を用いた
Posted On 20 10月 2014
, By

P25-33 : RNA干渉法によるアブラムシ共生関連遺伝子の機能解析

尾西 桂1,中鉢 淳1 1豊橋技科大, 2, 3, , 世界で約4400種が知られているアブラムシは、腹部体腔内に「菌細胞(bacteriocyte)」と呼ばれる特殊な細胞群を持ち、その細胞質中に共生細菌ブフネラ(Candidatus Buchnera aphidicola, Gammaproteobacteria)を収納している。ブフネラは、虫の親から子へと1億年以上にわたって垂直感染のみにより受継がれており、その過程で多くの遺伝子を失っているため、菌細胞の外では増殖できない。一方アブラムシは、餌である植物師管液に乏しい栄養分の供給をブフネラに依存しており、ブフ
Posted On 20 10月 2014
, By

S11-02 : 電子線励起顕微鏡による超解像観察

居波 渉1,2,名和 靖矩3,福田 真大4,古川 太一2,3,川田 善正2,3 1静岡大学大学院工学研究科, 2CREST, 3静岡大学電子工学研究所, 4静岡大学創造技術大学院, 我々は、走査型電子顕微鏡と光学顕微鏡を組み合わせた超解像顕微鏡を開発している。近年、非常に微細な構造をもつ物質や数百ナノメートル以下の微粒子の開発が盛んに行われている。それらは、ウェットな環境で使用されることもある。そのため、液体中などの環境下の細胞、細菌やナノマテリアルの状態や動きを観察することは非常に重要である。液中の試料は、光学顕微鏡で観察することができる。しかし、その空間分解能
Posted On 20 10月 2014
, By

S12-02 : 植物-微生物共生における共通性と多様性:根粒菌と菌根菌

坂本 一憲 1千葉大学・大学院園芸学研究科 マメ科植物には根粒菌とアーバスキュラー菌根菌(AM菌)が二重に共生している。両共生菌は宿主から光合成炭素の供給を受けながら、根粒菌は固定した窒素を宿主へ供給し、AM菌はリン酸等の供給と宿主の環境ストレス耐性や病害抵抗性を高める働きをしている。菌根共生系は約4億年前に始まり、根粒共生系は約6,500万年前に菌根共生系を基礎にして構築されたと考えられている。これまでにマメ科モデル植物を用いた解析によって、共生菌からのシグナルを宿主が受容する初期伝達経路(CSP)に両共生系の共通基盤があることが知られている。しかしマメ科植物に
Posted On 20 10月 2014
, By

S13-02 : メタゲノムアプローチによるバイオレメディエーション普及に向けた生態系評価技術の開発

木村 信忠1 産業技術総合研究所生物プロセス研究部門 日本国内には土壌汚染の対策費が多額となるため土地売却が困難と考えられる土地(ブラウンフィールド)が存在し、円滑な土地取引や土地利用など経済活動を阻害している。バイオレメディエーション(Bioremediation)は生物の代謝能を利用して汚染物質を分解することで土壌や地下水等の環境汚染の浄化を図る技術で、中でも、微生物によるバイオレメディエーションは低コストかつ投入エネルギーも少ない環境に優しい技術として利用拡大が期待されている。バイオレメディエーションには、栄養源や酸素を加えて浄化現場の土着微生物の浄化能力を
Posted On 20 10月 2014
, By

S14-02 : 電気産生微生物群集の電極電位に対する遺伝子発現応答

石井 俊一1,鈴木 志野1,Kenneth H Nealson2,Orianna Bretschger1 1J. Craig Venter Institute, Microbial & Environmental Genomics, 2Univ. Sourthern California, Dept. Earth Science Microbial respiration via extracellular electron transfer (EET) is a ubiquitous reaction that occurs throughout ana
Posted On 20 10月 2014
, By

S31-02 : 土壌eDNA診断技術の現状と展望

對馬 誠也 農業環境技術研究所 高品質な作物生産を行う上で、安定した地力の確保、連作障害等の病害の克服が重要であり、それを実現するためには、土壌の物理性、化学性、生物性を適切に把握する必要があるが、培養できない微生物が圧倒的に多い土壌の生物性解明とその活用技術の開発を推進するためには、誰もが解析可能な土壌DNA解析手法が必要であった。そこで、この課題の克服を目指して、2006年農林水産省委託プロジェクト「土壌微生物相の解明による土壌生物性の解析技術の開発」(通称、eDNAプロジェクト)が5年計画で開始された。本プロジェクトの最大の成果は、DNA解析が難しかった黒ボ
Posted On 20 10月 2014
, By