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P25-33 : RNA干渉法によるアブラムシ共生関連遺伝子の機能解析
Posted On 20 10月 2014
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1豊橋技科大, 2, 3, ,
世界で約4400種が知られているアブラムシは、腹部体腔内に「菌細胞(bacteriocyte)」と呼ばれる特殊な細胞群を持ち、その細胞質中に共生細菌ブフネラ(Candidatus Buchnera aphidicola, Gammaproteobacteria)を収納している。ブフネラは、虫の親から子へと1億年以上にわたって垂直感染のみにより受継がれており、その過程で多くの遺伝子を失っているため、菌細胞の外では増殖できない。一方アブラムシは、餌である植物師管液に乏しい栄養分の供給をブフネラに依存しており、ブフネラなしでは生存不能である。すなわち、アブラムシとブフネラは、両者を合わせてはじめてひとつの生物としてふるまうことのできる融合体を形成していると言える。我々はこの共生系の存立基盤の解明を目指してエンドウヒゲナガアブラムシ(Acyrthosiphon pisum)を用いた研究を進めており、菌細胞で特異的に高発現し、共生系の維持に重要な役割を果たしていると目されながら、具体的な機能の不明なアブラムシ遺伝子を多数見出している。本研究では、これらの遺伝子のうち、ブフネラの分裂面にリング状の構造を形成するタンパク質をコードするもの、およびブフネラ以外の細菌から水平転移により獲得され、その産物タンパク質がブフネラに輸送されるRlpA4遺伝子に注目し、RNA干渉法による発現抑制を行うことで、その機能解析を試みた。それぞれの遺伝子に対して3種類ずつsiRNAを用意してアブラムシ成体に投与し、その効果を定量RT-PCRにより検証した結果を報告する。
keywords:共生,RNA干渉,エンドウヒゲナガアブラムシ,,