JS7-1:

中高温下の統合型微生物学:山口大学中高温微生物研究センターの取り組み

松下 一信1,2 1山口大学農学部, 2山口大学中高温微生物研究センター 地球規模での大規模な気候変動や人口増加・大規模開発に伴って,エネルギー枯渇・電力危機,環境保全・生態系の維持,感染症対策の必要性など多くの課題が,我が国を始め,特に熱帯地域を抱える東南アジアに突きつけられています。これらの課題を解決するために,ヒト生活圏に生息し,温暖化に伴う地球規模での温度上昇と密接に関係して,「耐熱性」や「微好熱性」を有するいわゆる「中高温」微生物の有効活用や,それらの微生物に対する制御や対処に関する研究が,今まさに必要とされています。山口大学では,発酵・環境・病原3部門
Posted On 06 10月 2015

JS4-1:

遺伝子発現のノイズと表現型のゆらぎ

宮崎 亮 産業技術総合研究所 地球上の生物が“種の保存”という使命を果たすには、生理反応が秩序を保って機能する「恒常性」と、遺伝情報を正確に子孫に継承するための「正確性」という二つの要素が不可欠である。一方、これらと対義の「不均一性」「不確実性」という要素は一見して生存戦略において不利に働くように思われるが、生物は生きる過程でこれらと巧みに付き合い、むしろ進化的アドバンテージを得るための一要素として利用していると我々は考える。 この仮説をモノクローナルな細菌集団をモデルとして考えてみたい。そもそも生命の最小単位である細胞は小さく、一個一個の細菌細胞をダイレクトにハ
Posted On 06 10月 2015

JS5-1:

水田土壌の窒素循環に寄与する新規微生物群の発見

田伏 曜子1, 角田 洋子1, 伊藤 英臣2, 白鳥 豊3, 磯部 一夫1, 大塚 重人1, 妹尾 啓史1 1東京大学大学院農学生命科学研究科, 2産業技術総合研究所北海道センター, 3新潟県農業総合研究所  湛水下の水田土壌では、表層が水層に覆われることによって大気中の酸素が供給されにくくなり、酸素濃度が著しく低い嫌気的な環境が形成される。この嫌気的環境下では、窒素循環に関わる還元反応(窒素生成型硝酸還元(脱窒)、アンモニア生成型硝酸還元(DNRA)、窒素固定)が進行し、このことが畑土壌では見られない『窒素肥沃度の自立的維持』『硝酸の低溶脱』といった水田土壌の環
Posted On 06 10月 2015

JS6-1:

三宅島2000年噴火後の遷移に伴う植生発達と遷移初期植物の環境形成

上條 隆志 筑波大学 生命環境系 火山噴火の強度が強い場合、陸上生態系は植生系だけでなく土壌系も破壊され、破壊された立地に侵入した生物による環境形成作用がその後の陸上生態系発達の大きな起因となる。また、火山噴出物にはリン等は含まれるが、大気を起源とする窒素は含まれず。窒素が生態系発達の初期制限要因となるとことが指摘されている。本講演では、2000年に大噴火した三宅島の火山灰堆積地において講演者らが行ってきた研究から、植生発達と遷移初期植物の環境形成について紹介する。 植生発達については、衛星リモートセンシングと固定調査区の設置による現地調査を行った。三宅島では、2
Posted On 06 10月 2015

JS7-2:

Zymomonas mobilis の耐熱性と耐熱化

高坂 智之1,3, 櫻田 朋子2, 加藤 舜1, 白丸 優希1, 吉田 咲紀2, 山下 舞子2, 中島 康之2, 松谷 峰之介1, 村田 正之2, 山田 守2,3 1山口大学農学部, 2山口大学大学院医学系研究科, 3山口大学中高温微生物研究センター 山口大学中高温微生物研究センターは、東南アジア各国との長期にわたる共同研究の成果として、中温微生物より比較的高い温度で生育可能な微生物群が亜熱帯から熱帯地域に生育していることを明らかとし、これらを「中高温微生物」と名付けた。我々は、この「中高温微生物」を利用して、次世代発酵技術である高温発酵の開発や耐熱性の原理の理解
Posted On 06 10月 2015

JS4-2:

マイクロ流体デバイスを用いた分裂酵母の一細胞計測システム

中岡 秀憲, 若本 祐一 東京大学大学院総合文化研究科 同一遺伝型の細胞であっても遺伝子発現量や成長率などの表現型は個々の細胞によってばらついていることが広く認識されるようになり、一細胞レベルでの表現型の不均一性と集団レベルでの表現型がどのように関係しているのかを明らかにすることが次の課題となっている。ある外部環境における一細胞レベルでの表現型分布を調べるにあたって、典型的なBatch cultureでは細胞の増殖とともに細胞密度や培地成分の変動が生じてしまうという問題がある。また、実測される集団内の表現型分布は集団ダイナミクスによるバイアス(増殖に有利な表現型の
Posted On 06 10月 2015

JS5-2:

水田生態系に生息する新規typeIメタン酸化細菌の分離と同定

浅川 晋 名古屋大学大学院生命農学研究科  好気性のメタン酸化細菌は主としてγ(typeⅠ)およびα(typeⅡ)プロテオバクテリアに属する。水田には、これまで分離されてきたtypeⅡだけでなく培養可能なtypeⅠも生息することが培養法とFISH法により示されている。田面水および水稲根圏より得られた新規typeⅠ菌株の分類学的検討結果を紹介する。 田面水より分離したFw12E-Y株は0.9×1.7μmの短桿菌で運動性を有し、中温性・好中性、最適NaCl濃度は0〜0.1%であった。DNAのG+C含量は57.1 mol%、主要な脂肪酸、キノンはC16:1とC14:1、
Posted On 06 10月 2015

JS6-2:

三宅島2000年噴火火山灰堆積地における土壌生成と土壌構造の発達

田村 憲司1, 鷹野 綾2, 上條 隆志1 1筑波大学生命環境系, 2筑波大学大学院生命環境科学研究科 【目的】 三宅島は2000年に大量の火山灰および火山ガスを放出する激しい噴火を起こした。その影響により火口近くでは裸地化した地域が存在している。著者らは2000年噴火火山灰を同一母材とし、噴火後に異なる植生発達をした3地点において、植生および土壌を2007年から継続して、植生と土壌の初期発達過程について研究してきた。本研究では、著者らが2011年に調査を行った3地点における再調査と各地点の表層土壌の微細形態学的特徴の観察を行い、発達段階の異なる地点での短期間での
Posted On 06 10月 2015

JS7-3:

細胞内共生の成立機構の解明と宿主細胞の環境適応力の増強

藤島 政博 山口大・院理工、AMED-NBRPゾウリムシ、山口大・中高温微生研  ミトコンドリアや葉緑体の獲得に貢献した細胞内共生は現在も繰り返して行われ、新たな細胞構造と機能の獲得による真核細胞の進化の原動力となっている。その成立過程を解明するには、宿主と細胞内共生生物とを一時的に分けて維持し、その後,両者を混合して細胞内共生を同調して誘導し、経時的変化を追跡できる実験系が必要になる。しかし、大部分の細胞内共生系では、宿主か細胞内共生生物の一方または両方がパートナーの存在なしでは生存不能なほどに一体化が進行しており、多数の細胞に細胞内共生を同調して誘導可能な材料
Posted On 06 10月 2015

JS4-3:

環境中での細菌集団の種多様性・オーソログ多様性・生態系機能の関係

三木 健1,4, 松井 一彰2, 横川 太一3 1国立台湾大学海洋研究所, 2近畿大学理工学部, 3海洋研究開発機構, 4中央研究院環境変遷研究センター 環境中の細菌集団は性質の異なる多種(OTU)から構成される群集である.この細菌群集が全体として駆動する生態系機能と,群集中にさまざまな種が存在すること(=生物多様性)の関係はどのようなものだろうか? 生物多様性と生態系機能の関係は,1990年代以降陸上草本群集をモデル系として発展した.この研究分野では,生物多様性の指標として種多様性を用いて生態系機能の大小やその安定性を予測する理論から出発し,現在では形質の多様性
Posted On 06 10月 2015
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