JS8-1:

ホソヘリカメムシ-Burkholderia共生系からひも解く共生微生物の進化

菊池 義智 産総研・北海道センター 多くの動植物がその体内に共生微生物を持ち、緊密な相互作用を行っている。マメ科植物−根粒菌の共生にみられるように、多くの共生系では共生微生物の母子間伝播を伴わず、環境中から獲得することが知られている。このような共生微生物の環境獲得を行う生物では、特異的共生関係を維持するために2つの機構、すなわち “partner-choice”(いかに良い相手を選ぶか?)と “partner-fidelity”(いかに良く働かせるか?)が重要だと考えられている。宿主が持つこれら2つの機構については多くの知見がある一方、共生微生物にみられる特異的共
Posted On 06 10月 2015
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JS9-1:

微生物生態的視点からの土壌病害防除技術の開発

池田 成志 北農研 政府による今後の大規模な農業改革政策を控え、減農薬を通した人間や環境に対する安全性の向上や農産物の高品質化を通した国際競争力の向上が日本農業に強く求められている。特に有効な手段が少ない土壌病害の防除については、上記の要求を満たした上での早急な問題の解決が求められている。本ミニシンポジウムでは、平成26年度から始まった内閣府が主導する「戦略的イノベーション創造プログラム(次世代農林水産業創造技術)」(通称名SIP)の「持続可能な農業生産のための新たな総合的植物保護技術の開発」における実施課題の1つである「ジャガイモそうか病防除のための新規栽培体系
Posted On 06 10月 2015
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JS19-1:

インドネシア農耕地の物質循環に寄与する土壌細菌の多様性と利用可能性

大塚 重人 東京大学・大学院農学生命科学研究科  インドネシアの農耕地から、脱窒細菌、根粒細菌、リン酸可溶化細菌、およびメタン酸化細菌を分離または集積培養し、その活性を測定した。これらの細菌は、農耕地の物質循環において重要な役割を果たすと考えられている。 インドネシアの水田土壌から、脱窒細菌を分離した。分離株の大半は、日本などの温帯域からもよく分離される脱窒細菌と共通の属に分類された。しかし、Azonexus属、Diapholobacter属といったこれまで日本の水田からは報告されていない属の脱窒細菌や、Piscinibacter属、Azohydromonas属と
Posted On 06 10月 2015
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JS20-1:

新型多剤耐性菌の地球規模での蔓延

荒川 宜親 名古屋大  1940年代のペニシリンの工業的大量生産成功を契機に、様々な有効な抗菌薬が開発実用化され、1980年前後には、「細菌感染症はもはや、克服された病気や過去の病気」と多くの医療関係者が誤認するほどであった。しかし、そのような誤解も長くは続かず、1980年頃より、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)が医療現場で広がり始め、また、新たにバンコマイシン耐性腸球菌(VRE)や基質スペクトル拡張型β-ラクタマーゼ(ESBL)産生菌などが相次いで出現した。1990年代になると、多剤耐性結核菌(MDR−TB)、多剤耐性緑膿菌(MDRP)、多剤耐性アシネト
Posted On 06 10月 2015
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JS21-1:

水圏での薬剤耐性遺伝子保有者としてのyet-to-be cultured bacteria

鈴木 聡 愛媛大  薬剤耐性菌の研究は,感受性が耐性へ変化するフェノタイプを見なければならないため,これまではコロニーを形成する細菌で研究されてきた.臨床で問題となる多くの病原菌は培養可能だが,環境中での耐性遺伝子動態を知ろうとすると,多くを占める“培養できない細菌”を見なければならない.近年のレジストーム解析は全細菌のDNAを対象にできるが,菌種との対応,および遺伝子の定量化ができない.このように,現時点では耐性菌・耐性遺伝子の研究にはいくつかの壁がある.  演者は,培養可能菌と培養できない菌(種々の生理状態があるが,ここでは便宜的にyet-to-be cult
Posted On 06 10月 2015
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JS22-1:

藻類寄生性ツボカビの分類学的研究 −未知のツボカビの正体を探る−

瀬戸 健介, 出川 洋介 筑波大学菅平高原実験センター ツボカビは、後方一本鞭毛を持つ遊走子を生じることで特徴付けられ、系統的には真菌類の初期に分岐するグループである。水圏や土壌を中心に普遍的に存在し、難分解性物質を分解する腐生性のものや藻類など他の生物に寄生するものが知られ、約1000種が記載されている。 ツボカビの中でも特に藻類に寄生するツボカビは、植物プランクトンの個体群動態に影響を与える要因の1つとして古くから認識されてきたが、近年、水圏の食物網における重要な役割が見出された。ミジンコ等の動物プランクトンは、大型植物プランクトンを直接摂食できないが、植物プ
Posted On 06 10月 2015
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IYS-1:

Fascinating microbes in extreme environments

Nakai, Ryosuke1,2 1National Institute of Genetics, 2JSPS Research Fellow Microbes living in extreme environments or those with extremely small cell sizes (ultramicrobacteria) are useful models for the study of microbial diversity and evolution. We describe representative microbes from
Posted On 06 10月 2015
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JS1-2:

Regulation of N2O reductase genes by the two-component system NasST in Bradyrhizobium diazoefficiens

Sanchez, Cristina Graduate School of Life Sciences, Tohoku University, Japan The greenhouse gas nitrous oxide (N2O) is emitted from soybean rhizosphere through the degradation of the root nodules at the late growth period. Soybean hosts endosymbiotic N2-fixing soil bacteria (rhizobia)
Posted On 06 10月 2015
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JS10-1:

Predator-prey relationship in microbial food web in the deep North Pacific

FUKUDA, Hideki1, UCHIMIYA, Mario1, KANEKO, Ryo1, YANG, Yanhui1, HAMASAKI, Koji1, NAGATA, Toshi1 1Atmosphere and Ocean Research Institute, The University of Tokyo, 2Atmosphere and Ocean Research Institute, The University of Tokyo, 3Atmosphere and Ocean Research Institute, The Universit
Posted On 06 10月 2015
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JS11-1:

国際宇宙ステーション「きぼう」船内における環境微生物学的研究

那須 正夫 大阪大学 大学院薬学研究科 【目的】微生物は我々の生活や健康と密接に関わっている。また微生物はあらゆる環境に生息し、宇宙居住においても例外ではない。微小重力下では免疫能が低下し、一部の細菌のビルレンスが高くなるという報告もあり、宇宙環境においては地上以上にヒトと微生物との関係に関する研究が重要となる。そこで当研究室では宇宙航空研究開発機構(JAXA)と共同で2009年から国際宇宙ステーション「きぼう」における細菌モニタリングを進めている。今回は「きぼう」運用開始後から4年間における細菌群集構造の変化について報告する。 【方法】「きぼう」内の被検面として
Posted On 06 10月 2015
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