JS8-3:

謎の腸内胞子が語ること −昆虫腸内生真菌類の自然史−

出川 洋介 筑波大学菅平高原実験センター 真菌類は比較的大きなサイズの“微生物”である。キノコはいうまでもなく、カビのような微小菌でも菌糸の直径は数μmはあり、その分類には、光学顕微鏡下の形態的特徴が重視されてきた。しかし、個々の形態が持つ意味や機能が十分に解明された例は多くはない。昆虫腸内生真菌類の研究を通し、両者の相互作用を示唆する形態の解明に至った事例を紹介したい。 ハサミムシ目昆虫の糞を培養検討した結果、接合菌門キクセラ目の2種の菌を得た。ハマベハサミムシの糞からは既知種(以下ハマベ菌と仮称)、ヒゲジロハサミムシからは未記載種(以下ヒゲジロ菌と仮称)が繰り
Posted On 06 10月 2015

JS12-2:

ファージと獲得免疫システムCRISPRの割り切れない関係とその生態学的意義

丸山 史人1, 渡辺 孝康2, 野澤 孝志1, 中川 一路1 1京都大学, 2東京大学  細菌においてclustered regularly interspaced short palindromic repeat (CRISPR) は、外来因子に対する獲得免疫機能を持った反復配列である。ところが、相反する機能をもつはずのプロファージ内にCRISPRが入り込んだものが、限られた細菌種において発見されているが、その生物学的意義は不明である。 本研究では、CRISPRを保有するプロファージに系統学的普遍性があるかを、入手可能な細菌・ウイルスゲノム、メタゲノムにて調べた
Posted On 06 10月 2015

JS17-4:

群集生態学のモデルシステムとしての微生物群集

瀧本 岳 東京大学大学院農学生命科学研究科 近年の技術発展により、微生物の群集構成(どの分類群がどれだけいるのか)の記述が現実的になってきた。また、微生物群集は、生態系の様々な機能や人の健康とも密接に関わっており、その構造と機能を管理するための科学体系が求められている。この背景に対応して、微生物を対象とした群集生態学の構築を目指す研究動向が活発化している。本発表ではまず、微生物の群集生態学の近年の展開を、「多様性の空間パターン」、「群集の構造とその機能性」、「微生物生態系の管理」の3つの視点からレビューする。ついで、現在の群集生態学の課題として、群集生態学における
Posted On 06 10月 2015

PJ-170:

海洋の緑膿菌はQuorum sensingを行わない?

遠矢 正城1, 豊福 雅典1, 木暮 一啓2, 野村 暢彦1 1筑波大・生命環境, 2東京大・大海研 微生物は様々な環境中においてお互いにコミュニケーションをとりあうことで集団的な性質を示すことがわかってきている。そのような微生物間コミュニケーションの一つであるクオラムセンシング(Quorum sensing, QS)はシグナル物質を介して菌体密度を感知し、様々な遺伝子の転写活性を促進または抑制する機構である。緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)はQSを引き金として病原性因子の放出やバイオフィルムの形成を行い、感染症を引き起こすことから医療面で問
Posted On 06 10月 2015

PB-044:

水稲種子に共存する細菌の多様性と動態に関する分子生態学的研究

池永 誠1, 小野 祥子2, 川内 智裕3, 境 雅夫1 1鹿児島大学農水産獣医学域農学系, 2鹿児島大学農学部, 3鹿児島大学大学院連合農学研究科 植物が生長する過程において、植物に共存する細菌の群集構造の変化には、種子に元々共存していた細菌が生長する過程で葉や根に移行する場合と、土壌中の細菌が後から植物に入り込む場合が存在する。中でも種子に共存している細菌は、植物の生育にとって重要な役割を持つと考えられ、種子を介して次世代に継代されている可能性がある。こうした種子に由来する細菌の多様性と動態に関する研究については、幾つか報告例が存在するものの、植物を個体毎に区
Posted On 06 10月 2015

PJ-181:

細菌間メンブラントラフィックを紐解く ーメンブランベシクルの形成及び付着機構解析ー

黒沢 正治1, 豊福 雅典2, 野村 暢彦2 1筑波大学大学院 生命環境科学研究科 生物資源科学専攻, 2筑波大学大学院 生命環境系  多くの細菌はメンブランベシクル(MV)と呼ばれるナノサイズの膜小胞を形成し、環境中に放出している。MVは菌体膜構造を維持するだけでなく、毒素や核酸、細胞間シグナル物質などの様々な細菌由来の物質を内包しており、細胞間コミュニケーションや毒素輸送、遺伝子の水平伝播、バイオフィルム形成などに関与し、生態学的に重要な機能を果たしていると考えられている。しかしながら、MVの形成機構や細胞との融合メカニズムに関する知見は未だ乏しい。今後それら
Posted On 06 10月 2015

PJ-157:

Single-cell genome analyses of three dominant bacterial species in the gut of a higher termite

Yuki, Masahiro1, Starns, David2,3, Kuwahara, Hirokazu4, Hongoh , Yuichi2,4, Ohkuma, Moriya1,2 1RIKEN CSRS-BMEP, 2RIKEN BRC-JCM, 3Liverpool univ. IIB, 4Tokyo Inst. Tech The gut of wood-feeding higher termites harbors a complex bacterial community for lignocellulose digestion. Because t
Posted On 06 10月 2015

OJ-09:

シロアリ腸内原生生物に共生する新規デルタプロテオバクテリア綱細菌の生態と機能

大坪 和香子1,2, Strassert J_rgen2,3, K_hler Tim2, Mikaelyan Aram2, Gregor Ivan4, McHardy Alice4, Tringe Susannah5, Hugenholtz Phil5,6, Radek Renate3, Brune Andreas21東北大学大学院農学研究科, 2Max Planck Institute for Terrestrial Microbiology, 3Free University of Berlin, 4Helmholtz Center for Infection
Posted On 06 10月 2015

PJ-171:

赤潮原因藻ヘテロシグマに感染する大型dsDNAウイルスHeterosigma akashiwo virusの感染過程についての研究

植木 尚子1 1岡山大学資源植物科学研究所  近年、ゲノムサイズが数百kbpという大型二本鎖DNAウイルス(G-DNAV)が様々な宿主生物から発見され、その生活環に興味が持たれている。Heterosigma akashiwo virus (HaV)は、そのようなウイルスの1種で、赤潮原因藻ヘテロシグマ(学名 Heterosigma akashiwo)に感染し、殺藻するウイルスとして単離された。我々は、HaVの全長配列を解読し、さらに、その感染過程について精査した。HaVの一系統であるHaV53は、全長273-kbpのゲノムを持つ。HaVは、同じくPhycodnav
Posted On 06 10月 2015

PC-046:

腸内代謝産物から観るリグノセルロース分解機構のシロアリ種間比較

木原 久美子1,2,3, 中西 裕美子4,5, 杉本 昌弘4, 本郷 裕一3, 福田 真嗣4, 守屋 繁春2 1熊本高等専門学校・生物化学システム工, 2理化学研究所・CSRS, 3東京工業大学・院生命理工, 4慶應義塾大学・先端研, 5理化学研究所・IMS  森林生態系でシロアリは、枯死木材を分解する代表的な生物として知られている。枯死木材は、樹種・腐朽・乾燥などの違いによって、木材を構成するリグノセルロースの状態も異なっている。この多様な状態の木材を、シロアリの全ての種が好んで分解するわけではなく、シロアリの種ごとに、食餌として利用する枯死木材には選択性がある
Posted On 06 10月 2015