HS-247:ホコニ水質浄化プロジェクト
茨城県立鉾田第二高等学校
本校には人工の池があり、大変汚く異臭を放っていた。また水の循環もなく、面積が大きいため、掃除にはたくさんの費用がかかるということを聞いたため、生物部で水をきれいにしたいと考え、ホコニ(鉾田二高)水質浄化プロジェクトを立ち上げた。実験を始めようとしたところ、池の掃除が入ってしまったため、川の水を使って水槽内での実験を行っていた。炭素繊維は大きな表面積による汚濁物の吸着効果と、微生物が付着し汚濁物質を分解し水質が浄化される働きを持ち、大きな成果を果たしているが、処分しにくいのが難点である。水槽内における実験は、安価でその場の生態系を壊さず、処分しやすい条件で炭素繊維のように水の浄化ができるものを探した。
材料は落ち葉・毛糸(アクリル)・松かさ・髪・カキ殻・木炭(費用0円)・糸瓜(へちまたわし)・たわし・軽石(費用100円),そして比較のために炭素繊維(3本1200円)を用意した。さらに松かさ・糸瓜で炭を作り,実験に使用した。水槽内に上記の材料と水を入れ,実験前と10日おきに水のアンモニア態窒素,硝酸態窒素,亜硝酸態窒素,COD,リン酸態リンをパックテストにて測定し,炭素繊維との比較を行った。その結果,特に松かさ・松かさ炭・糸瓜・へちま炭は硝酸態窒素と亜硝酸態窒素に対して大きな浄化効果がみられた。
池の掃除が入って3年が経ち、池が再び汚くなっていたため、松かさ・松かさ炭・糸瓜・へちま炭を使った池の水質浄化実験を始めることにし、その前に池の水質を調べることにした。パックテストによる水質調査においては、標準色の表の最低値を示したため、水質浄化実験を行ってもどれだけ浄化されたか判断ができないことがわかった。そこで、池のプランクトンの種類と数に着目して調べたところ、藍藻類(特にミクロキスティス)が多かったことから、池は汚れてきていることがわかり、この数の増減で水質の汚染具合を判断できるのではないかと考えた。
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