HS-243:ミドリムシの効率的な培養法
茨城県立水戸第一高等学校
最近,パラミロンやワックスエステルを合成することから,バイオ燃料の原料の候補としてミドリムシが注目されている。私は顕微鏡で観察したミドリムシの動きや細胞の構造に興味を持った。高校の実験施設で,できるだけ効率的に培養する方法を研究することで,ミドリムシの基礎的な特性・特徴を明らかにしたいと考えた。オートクレーブした0.02 %ハイポネックスを含む水溶液を培養液として,ミドリムシを日当たりのよい窓辺に置いた。ミドリムシは指数関数的に増殖した後,一定の個体数を保った。また,増殖へのpHの影響を調べるために,pH 7, pH 6.5, pH 6の0.02 %ハイポネックスを含むリン酸緩衝液の培養液中でも培養を行ったところ,増殖にほぼ違いは見られなかった。pH を低くしても影響が無かったことから, 雑菌の増殖しづらい低pHの培養液で培養できることが示唆された。今後は,(1)日照時間,(2)栄養状態(ハイポネックスの濃度 0.02〜0.1 %,グルコース濃度50 mg/mL〜300 mg/mL),(3)効率的にパラミロンを合成させるための培養法を詳しく研究する。
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