HS-244:水戸一高の土壌からの放線菌の単離 〜薬剤耐性菌を生じにくい放線菌の利用〜
茨城県立水戸第一高等学校
私は,放線菌の産生する抗生物質が人間に対して薬として広く利用されていることに興味を持ち,放線菌の性質を利用したいと考えた。水戸一高の土壌から,放線菌を分離するための培地であるHV agar (KCl, Na 2HPO4, CaCO3, MgSO4・7H2O, FeSO4・7H2O, agar, フミン酸, ビタミン,シクロヘキシミド, ナリジクス酸を含む)を使用し,SDS-Yeast extract法または乾熱処理法により本校の土壌から放線菌を単離した。この放線菌が,細菌の生育を阻害する有用な抗生物質を分泌するかどうかを調べるために,放線菌がLB培地中で大腸菌HB101 K-12株の生育を阻害できるかを調べた。その予備実験として,放線菌がLB培地中で培養できるかを確認した。最終的には,放線菌の共培養や培地等を利用して,特定の微生物を屋外で培養することや,水耕栽培の水の汚染を防ぐことを目標とする。本校の生物部では,ミドリムシの培養を行っている。しかし他の微生物の混入が多いため,長期間の培養は難しい。抗生物質を購入することなく,安価・簡便にミドリムシの培養ができる放線菌の単離を行おうと考えた。その一例として今後は,ミドリムシとの共培養を行う。また,万能ネギの水耕栽培も行う。
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