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P25-17 : 子実体起源Pleosporales sp.およびMortierella sp.に内生するバクテリアについて
Posted On 20 10月 2014
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1茨城大・農, 2東京農工大・院連合農学, 3, ,
近年、菌類に内生するバクテリアが宿主菌類の形態や植物への病原性に関与していることが報告されている。このような内生バクテリア-菌類-植物間の相互関係に関する知見を得ることは、微生物の農業利用において重要である。そこで本研究では、内生バクテリア-菌類-植物間相互作用の解明のため、子実体や植物から分離した菌類における内生バクテリアの検出を試みた。茨城県内で採集した植物根部および外生菌根種の子実体から菌類を分離した接合菌類1菌株、子嚢菌類32菌株、担子菌類14菌株および未同定4菌株を供試菌株とした。各々の菌株について、バクテリアの混入がないことを確認後、菌糸体からDNAを抽出し、16S rDNA特異的プライマー10F-907Rを用いてPCR増幅した。増幅が確認された菌株は、BLASTnを用いて相同性検索を行った。その結果、子実体起源のPleosporales sp. RK1-1およびMortierella sp. RK2-1の2菌株でPCR増幅が確認された。相同性検索の結果、Pleosporales sp.RK1-1およびMortierella sp. RK2-1から検出したバクテリアは、それぞれBurkholderia sordidicola(相同性97%)とM. elongata FMR 23-9の内生バクテリアとして報告のあるBurkholderiaceae科に属するバクテリアと最も高い相同性を示した(相同性96%)。さらに、LIVE/DEAD® BacLight™ Bacterial Viability Kitsを用いた蛍光観察により菌糸内のバクテリアの存在を確認した。
keywords:菌類内生バクテリア,キノコ,Pleosporales sp.,Mortierella sp.,