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P25-3 : インドネシアに生息するCyrtosia javanica根部から分離された菌類について
Posted On 20 10月 2014
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1茨城大・院農, 2Bogor Agricultural University, Graduate School of Mathematics and Natural Sciences, 3Indonesian Institutes of Sciences (LIPI), ,
目的:エンドファイトとは「植物の中」を意味するendo(=within)とphyte(=plant)からなる呼称で、植物体の組織や細胞内で共生的に生活している生物のことを指す。葉緑体を欠失したラン科植物(菌従属栄養植物)は、自ら光合成を行うことができないため、種子発芽時から菌根菌などの共生菌類に依存して養分を得ていることが知られている。これら菌従属栄養植物には希少植物が多く、その保全、繁殖を検討するためには、共生菌類との関係を理解することが重要である。
そこで本研究では、ラン科植物の遺伝資源が豊富であるインドネシアに生息する菌従属栄養植物Cyrtosia javanicaを材料として、エンドファイト等の共生菌類との関係を明らかにするために、植物根部から同菌類の分離を試みた。 方法および結果:2014年3月インドネシア、ジャワ島で採取したCyrtosia javanicaの根部を表面殺菌後、1/2培麦芽エキス寒天培地の上で静置培養(1ヶ月,20-22℃,暗所)し、伸長した菌糸先端を慎重にPDA培地に移植して菌株を確立した。合計74菌株獲得し、コロニー形態から25グループに類別した。各グループから任意に1菌株を選び、ゲノムDNA抽出後ITS5およびITS4プライマーを用いてPCRを行い,rDNA-ITS領域を増幅し、シーケンスを行い分離菌株の同定を行った。最も分離頻度が高かった菌株は外生菌根性のSebacina 属42%、次いでCladophialophora属14%であった。
keywords:菌従属栄養性ラン,endophytic fungi,菌根菌,,