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P22-25 : 刈草剪定枝葉における窒素固定・セルロース分解細菌群の構成に関する研究
Posted On 20 10月 2014
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1鹿児島大・院・農, 2, 3, ,
【目的】刈草剪定枝葉の堆肥化過程初期段階のサンプルをセルロースを唯一の炭素源とした無窒素培地に添加したところ、セルロース分解と窒素固定が行われることを見出した。また、この培養系では継代培養後も安定して細菌によるセルロース分解と窒素固定が行われていた。そこで、本研究では、この培養系の構成細菌種を非培養法と培養法で解析することで窒素固定及びセルロース分解に関わる細菌群の特定と分離を行った。 【方法】非培養法により構成細菌を特定するため、培養系から直接DNAを抽出し16S rRNA遺伝子を対象としたPCR-DGGE解析を用いて群集構造を調査した。次に、構成細菌を分離するため、選択培地を用いて希釈平板法を行い、発生したコロニーからランダムに100コロニー集菌・混合しDNAを抽出した。このDNAを用いたPCR-DGGE解析により、分離可能な主要細菌群を特定し、その分離を行った。 【結果・考察】PCR-DGGEバンドのシークエンス情報から、窒素固定細菌としてAzospira sp. 、Azoarcus sp.、Azomonas sp.、セルロース分解細菌としてClostridium sp.、Bacteroides sp.、窒素固定とセルロース分解を行うClostridium hungateiの近縁種の存在が推察された。嫌気・好気的環境下の選択培養の結果、非培養法での主要なDGGEバンドと一致したいくつかの優占細菌種を分離し、その窒素固定活性を確認できた。本培養系は複数種の窒素固定細菌・セルロース分解細菌細菌で構成され、安定して活性を維持していることが分かった。
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