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P23-2 : 6つの異なる海域の海底堆積物表層での窒素循環に関わる微生物の分布と化学環境の比較
Posted On 20 10月 2014
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1JAMSTEC, 2東京農工大, 3, ,
我々は、小笠原海溝底の堆積物表層における無機窒素循環に関わる主要な微生物機能の分布を明らかにするため、分子生態解析、地球化学解析を行い、以下の点を明らかにした(Nunoura et al. 2013)。
・アンモニア酸化菌群ではアーキアが優占し、また、亜硝酸酸化菌群ではNitrospinaが優占する。
・間隙水のNO3–には、堆積物中での硝化を記す同位体化学的徴候が明瞭にある。
・anammoxの分布は亜硝酸を供給するアンモニア酸化菌の分布により決定される。
・硝酸還元菌分布の最大は海洋底表層にある。
本研究では、小笠原海溝底で観察された現象が他の海域における表層堆積物でも共通するのか否か検証するため、マリアナ海溝チャレンジャー海淵、小笠原海溝東方深海平原、アラビア海、日本海溝、日本海等多様な海域から採取した試料を用い、間隙水の化学解析、分子生態解析を計画した。
分子生態解析では、16Sr RNA 遺伝子多様性解析及び定量PCR、硝化菌群・anammoxを対象とした多様性解析や定量PCRを行なった。そして、硝化菌群・anammoxの分布と間隙水組成を比較し、海底下における硝化菌及びanammoxの分布を決定する要因について検討した。
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