日本微生物生態学会奨励賞

微生物生態学分野において,学術的に優れた一連の研究に基づく論文,著書等を発表し,今後一層の活躍が期待できる正会員に対し,奨励賞を授与する

受賞理由と受賞者の声

2019年日本微生物生態学会奨励賞・授賞理由(鈴木 志野氏)

鈴木氏は、蛇紋岩熱水系の微生物生態系の解明を、分離培養・系統的多様性解析・メタゲノミクス・地質化学的解析などを組み合わせて試みている。同氏による多くの先駆的な発見は、Nature Communications、米国科学アカデミー紀要(PNAS)、The ISME Journal 誌などに筆頭著者論文として発表しており、マスメディアにも取り上げられてきた。顕著な研究業績としては、(1) 超塩基性の蛇紋岩熱水系The Cedars の微生物系統多様性の解明、(2) The Cedars より分離培養に成功した陸上蛇紋岩熱水系に普遍的な好塩基性細菌Serpentinom
Posted On 17 10月 2019
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2019年日本微生物生態学会奨励賞・授賞理由(岩崎 渉氏)

岩崎氏は、バイオインフォマティックスを駆使し、幅広い環境に存在する微生物の膨大なゲノムデータや生物画像データなどを独創的かつ俯瞰的なアプローチで解析し、微生物生態学研究分野に新たな方向性を強く示した。多種多様な環境微生物が持つ複雑な生命システムの進化や生存戦略を詳細に解明している。特に、大規模比較ゲノム解析によりプロテオロドプシンを持たない微生物の生存戦略を明らかにした研究や、環境細菌叢のDNA メチル化修飾を観察する新たな手法「メタエピゲノム解析」の提唱は、実験的観察が困難な環境微生物の生理生態を解明する上で極めて重要な研究成果であり高い評価を得ている。同氏は、
Posted On 17 10月 2019
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2018年日本微生物生態学会奨励賞・授賞理由(玉木 秀幸氏)

自然環境中に生息する細菌や古細菌のほとんどは、現在の技術では分離培養が困難であり、その生態学的役割や生理・代謝機能はいまだに十分には解明されていない。これらの微生物は生物界の暗黒物質(microbial dark matter)と呼ばれ、微生物生態学では世界的に多くの研究者の注目を集めている。玉木氏は、多くの研究者が環境ゲノム解析などの非培養法に向かうなかで、効率的な未知微生物培養法の考案・確立にも取り組んできた。特筆すべき研究成果は、門レベルで新規な細菌 Armatimonas roseaを純粋分離し、新門学名を提案するなど、系統学的に新規性の高い微生物の分離培
Posted On 06 9月 2019
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2018年度日本微生物生態学会奨励賞・受賞の言葉(玉木 秀幸氏)

Close Encounters of the Third Kind 玉木 秀幸 この度は第4回日本微生物生態学会奨励賞という名誉ある賞を頂き誠にありがとうございます。審査を頂きました先生方ならびに関係者の皆様に心から御礼申し上げます。また今回、(五十音順、敬称略)五十嵐健輔、伊藤英臣、加藤創一郎、菅野学、北川航、草田裕之、玉澤聡、中井亮佑、成廣隆、Masaru K. Nobu、眞弓大介、山本京祐、米田恭子の13名の皆様にご推薦を頂きました。また堀さん、菊池さんからは熱い応援を頂きました。私は本学会の事務局庶務幹事を担当させて頂いていることもあり、当初、応募は全く
Posted On 06 9月 2019
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