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超深海海溝生命圏の発見(PNAS_112)

Posted On 24 2月 2015
By : pub_admin
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背景

超深海環境(水深6000m以深)に棲息する微生物を対象とした研究は1950年代より開始され、主に堆積物や動物体内からの単離培養が行われてきました(Bartlett 2009)。また、分子生態解析の普及当初には、無人探査機「かいこう(初代)」がマリアナ海溝底から採取した堆積物を対象とした解析が試みられています。また、近年では、JAMSTEC研究者を含むグループによる、マリアナ海溝底堆積物では近傍深海底に比べ微生物活動が盛んであるとする発見(Glud et al. 2013)や、小笠原海溝底での物質循環に関与する微生物活動が報告されています(Nunoura et al. 2013)。しかし、超深海・海溝水塊の微生物生態研究は、依然として全く未踏の研究対象として残されていました。

成果

本研究では、マリアナ海溝チャレンジャー海淵中央部において、海洋表層から超深海・海溝底直上(水深0-10257m)まで50〜1000mおきに採水した試料を対象に、無機化学解析、微生物・ウイルス数計数、分子生態解析を展開しました。栄養塩濃度や微生物・ウイルス数には、深海層と超深海に違いが観察されません。しかし、微生物群集構造解析からは、中深層から深海層にかけて、炭素固定能を有す化学合成系統群が優占するのに対し、超深海水塊には、従属栄養系統群が優占することが明らかになりました。更に、有機物分解により生じるアンモニアをエネルギー源とするアンモニア酸化菌、アンモニア酸化で生じた亜硝酸をエネルギー源とする亜硝酸酸化菌とも、深海層と超深海層では、優占するグループに変化が生じることが示されました(図)。これらの観察結果は、超深海・海溝内水塊に、上層の深海層とは異なる有機物の供給源が存在し、その有機物に強く依存した生態系が成立していることを示すものです。

深海への有機物供給には、(1)当該海域海洋表層での日光に依存した光合成による一次生産(炭素固定)に由来する沈降有機物、(2)深海の潮流により他海域から運ばれた沈降有機物、そして、(3)堆積物から懸濁された有機物が考えられます。マリアナ海溝は他の海溝からは独立している為、(2)のような超深海独自の潮流による有機物供給はありません。また、(1)の海洋表層からの沈降有機物に単純に依存するならば、海溝の沈み込み深度である水深6000m付近を境界として、深海層と超深海・海溝とで異なる生命圏が存在していることの説明がつきません。従って研究グループは、他の状況証拠とも併せ(3)に示される海溝地形故に生じる地震等に起因する海溝斜面の崩壊と、それに伴う堆積物からの有機物放出が海溝内水塊中の微生物生態系を支えていると結論づけました。即ち、超深海・海溝生命圏は、海溝地形を形作る地球活動に支えられた生態系であると考えています。

なお、深海斜面における地崩れが深海水塊微生物生態系へ影響を及ぼす現象は、既に東日本大震災に伴う現象としても観察されており(Kawagucci et al.2012)、そこで観察された微生物相の変化も、今回、超深海・海溝生命圏で観察された微生物群集構造の変化と類似の傾向を示していました。このことも、今回提唱する超深海・海溝生命圏成立メカニズムに関する仮説を支持するものです。
JAMSTECプレスリリースURL:http://www.jamstec.go.jp/j/about/press_release/20150224/

タイトル:Hadal biosphere: insight into the microbial ecosystem in the deepest ocean on Earth
著者:布浦拓郎1、高木善弘1、平井美穂1、島村繁1、眞壁明子1,2,3、小出修1、菊池徹4、宮崎淳一1、木庭啓介2、吉田尚弘3、砂村倫成5、高井研1
1. 独立行政法人海洋研究開発機構、2. 東京農工大学、3. 東京工業大学、4. 横浜市立大学、5. 東京大学

Proceedings of the National Academy of Science, March 17, 2015 vol. 112 no. 11 E1230-E12362015PNAS_Nunoura

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