微生物観察会『みてみよう!いきものミクロ☆たんけん隊』実施しました。
2022年12月11日(日)茨城県自然博物館(茨城県坂東市)にて、日本微生物生態学会・日本菌学会・茨城県自然博物館共催の微生物観察会を、2年ぶりに実施しました。
第11回となる観察会では、密を避けるために参加定員を30人とすることになりましたが、160人近い応募があり瞬く間に締め切りとなりました。多数のご応募をいただきありがとうございました。
微生物観察会『みてみよう!いきものミクロ☆たんけん隊』
ヨーグルトの中の乳酸菌、醤油などの和食に欠かせない調味料をつくるコウジカビ、さらに身近な動物プランクトンであるミジンコを顕微鏡で観察しました。講師の先生による詳しい解説と、楽しいエピソードトークとともに、普段の生活では見ることができない微生物の世界を楽しみました。
微生物の説明をしてくださる中島先生
カビの話をしてくださる出川先生
《ヨーグルト中の乳酸菌のグラム染色》
市販のヨーグルトの中の菌を、グラム染色法により染色して観察しました。3つの試薬を使って、顕微鏡を見るためのプレパラート作りに挑戦しました。多くの参加者が、こぼさないように試薬をかけたり、1分間待ったり、細胞が流れてしまわないように慎重に水をかけたりと、本格的な微生物の実験に挑戦しました。
1000倍の大きさが観察できる顕微鏡で観察すると、「どのような形があるかな?」「何色に見えたかな?」など、次々に疑問が湧いてきました。身近な食べ物も実際に観察して見ると不思議がいっぱいでした。
自分の手で観察用の試料を作成します
《コウジカビの観察》
和食に欠かせない醤油、味噌、お酒を作るコウジカビを顕微鏡で観察しました。市販のアカコウジ、クロコウジ、ショウユコウジと同じコウジカビでも色が異なり、顕微鏡でどのように見えるのか興味津々。コウジカビの生えた米粒から菌体をピンセットでつまみ取り、顕微鏡で観察しました。菌糸体や分生子などが観察され、顕微鏡で観察すると美しい菌の姿に驚きがいっぱいでした。
コウジカビ各種
《ミジンコの観察》
肉眼でも見える大きさのオオミジンコを顕微鏡で観察しました。体の中の卵、鼓動する心臓、つぶらな眼などを観察しました。
大学院生のスタッフの方々に実験を手伝ってもらいながら、試料を作成します
顕微鏡で観察すると、初めて見る景色ばかり。時間を忘れて観察します
顕微鏡に映ったものをカメラで撮影するのにはコツが必要です。協力したり工夫したりして渾身の一枚を撮影します