ランチョンセミナー

Orbitrap Fusion質量分析計により実現。ここまでできるオミクス解析

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日時:10月25日(火) 12:30〜13:20
講演者: サーモフィッシャーサイエンティフィック株式会社
     高原 健太郎 氏


ランチョンセミナー整理券は、
大会事務局受付デスクにて先着順に配布します。
[配布開始は、24日(月) 朝の受付デスク開設時からを予定しています。]


※ 当日、昼食無しでの聴講を希望される方は、会場のセミナー共催者に入場の可否をお問合せください。
※ 配布整理券の有効期限はセミナーの開始時間までとします。開始時間以降は権利失効となり、その他の参加希望者に昼食、資料が配布されますことをご了承ください。

要 旨: 近年、生体内の分子全体を網羅的に解析し、生命現象を明らかにするオミクス解析が一般に行われる手法となってきました。その中でもプロテオミクス、メタボロミクスといったオミクス解析手法には、質量分析計が大きく貢献しております。本セミナーでは、業界で初めての3つのアナライザー(四重極、イオントラップ、Orbitrap)を搭載したOrbitrap Fusion質量分析計を用いたオミクス解析の活用事例を紹介する。

メタボロミクス解析
サンプルに含まれる代謝物全体を検出するメタボロミクス/リピドミクス解析では、複雑な混合液から成分を見逃さず、かつ微量成分まで感度良く分離検出することが望まれます。Orbitrap Fusion質量分析計は、わずかなm/zの違いを分離できる高質量分解能という特性を活かし、分子を見逃さず高感度で検出できます。質量分析計で観測される情報は質量なので、そこから化合物情報に結びつける必要があります。Orbitrap検出器は理論値との誤差の少ない観測値が得られるため、精密質量から分子式を導くことができます。さらに、そのイオンを開裂させたMS/MSスペクトルにより化合物の部分構造の情報が得られます。
MS/MSスペクトルを活用した化合物同定のために、無料のMSnスペクトルライブラリmzCloud(https://www.mzcloud.org/)を公開しており、質量分析計による化合物同定を強力にサポートします。

プロテオミクス解析
質量分析計によるプロテオーム解析はnanoLC-MS/MSによって短時間に、高効率にタンパク質同定/定量が可能になりつつあります。例えば、Orbitrap Fusion質量分析計を用いて、1.4 ugの酵母タンパク質酵素消化物をサンプルとした1時間のnanoLC-MS/MS測定で、約4000タンパク質を同定されております(Herbert et al. 2014)。これは、酵母に発現しているタンパク質のほぼすべてをカバーしていると考えられます。もちろん、タンパク質同定といった定性的な情報だけでなく、定量的な情報も重要です。Orbitrapでは高分解能・精密質量を利用した、label-free定量が可能です。また、TMTラベルを利用した多検体を同時に比較定量する解析手法も利用されています。 蛋白質翻訳後修飾解析では、Orbitrap Fusionは従来の標的イオンを不活性ガスと衝突させて開裂させる手法だけではなく、Electron Transfer Dissociation(ETD)を利用してリン酸化ペプチドや糖ペプチドの効率的な開裂が可能となり、正確な翻訳後修飾解析が実現します。



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